セラピードッグ講演会
大木トオル氏による講演会は無事終了しました。ご参加くださった皆様有り難うございました。
参加者の方から「感動の嵐だった」「AATの活動は並大抵の訓練では無理だと思っていたけれど、大木先生の講演を聞いて「我が家でもセラピーのお手伝いができるかも」と少し自信がついた気がします。常に全てが完璧でなくてもいい。という言葉に勇気付けられました。」という感想をいただいており講演会を開催して良かった、と思っています。
講演会は、お話、スライド、犬達によるエキシビジョンの三つの構成でした。
大木氏が子どもの頃吃音障害があり、いじめにあっていて犬だけが友達だったという生い立ちから、英語では障害が出ず、歌では障害が出ないことに気がつき英語の歌手になったという経緯、それらのことから
ずっとアメリカで生活していたということをお聞きしました。
アメリカで愛犬のハスキーを使ったセラピー活動を行い、賞をいただいた時にアメリカ人から「日本の酷い犬事情を知っているのか? どうして日本で活動しないのだ?」と言われて初めて日本の愛護センターや
セラピードッグの事情を知り、驚いて帰国されたのだそうです。
日本で最初にセラピードッグを紹介されたのは大木氏ですがスライドでは日米でのセラピー活動の様子、日米の愛護センターの対比を紹介されました。
私が一番印象に残ったのは、日本でのセラピードッグの認識の低さです。
2年間お世話をして来た患者さんが危篤になった時のこと、患者さんも家族の方も「チロリに会いたい、会わせてやってください」と病院に頼んだのに、前例が無いということでとうとう最後まで犬の入室を拒否され、チロリに会いたい」と言いながら息を引き取られたというお話。
前にもお話としては伺いましたが、(ご家族のご了承を得て)蓋を開けたお棺に寄り添うチロリちゃんの姿はショックでした。
余談ですが、犬のお見舞いを認めている病院はどこかに無いのかしら?
あれば情報を下さい。犬好きならそういう病院に入院したいはず。 リスト作りをしたいです。
エキシビジョンは以前拝見したのと同じでしたが、何年もアメリカでセラピー活動をしてきたハスキーが後ろの犬と遊びたくて振り向きながら歩いているのがおかしかった。
昨年11月に老人ホームのAATに立ち会わせていただいた時にも感じましたが、犬達は軍隊のようにピシっとしておらず、自由に訓練されているのです。 後でアメリカの訓練事情に詳しい参加者の方から
お話を伺いましたが、あぁいうのがアメリカ式というのだそうです。「ゆるやかな訓練」とおっしゃっていました。
警察犬の訓練などとまるで違います。
これが冒頭の参加者の方のご感想にある「常に全てが完璧でなくてもいい。」という言葉に繋がります。
私が最初に大木氏の訓練を見たときに「犬にものを教え込むというより犬と心を通じ合わせる」ような訓練だと感じたのはその、ゆるやかな訓練のせいでした。
AATとして活動するには、それはたくさんのことを犬に伝えなくてはなりません。が、教え込まないで伝えている・・・この違いは実際に見て頂かないと何ともお話しにくいです。
4月29日に第一回目の訓練会があります。
「我が家でもセラピーのお手伝いができるかも」と思われた方「アメリカ式の基礎訓練を試してみたい」と思われた方のお申し込みをお待ちしています。
http://www.lablovedan.net/npo/therapy-10.htm
全犬種受け付けますが、参加資格はよくお読みください。
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